ヤマメの特徴
渓流魚における神秘な魚
高山から流れ出る川の水源は真夏でも冷たくて生物の生息を否定するほど低温であるが、この源流から渓流と呼ばれる水域に生息しているのが、イワナ、ヤマメです。これらの魚は海魚に分類されるサケの仲間なのに、なぜ、川の源流部に生息しているのでしょう。首をかしげたくなる不思議さを秘めていますよね。いまから数万年前、産卵を川で行っていた魚が氷河期の衰退とともに冷水域に残った(陸封)という説が有力で、サケやマスの母川回帰が、この説を証明しています。
習性に合わせた釣り方
ヤマメは警戒心が強く簡単には釣れない。荒々しい山岳渓流が釣り場になりますが、行動は忍者スタイルが必要で、魚の習性に合った釣り方が絶対条件です。
魚は常に上流から流れてくる餌料を待ち受けているので、上流から下流へ仕掛けを流しましょう。といっても、落差のある流れは複雑で千変万化、ポイントの把握に苦労させられます。四季に応じた捕食場を的確に探し求めるのが大切です。
春夏秋冬から居場所を考える
冬 - 産卵を終えた魚は疲労で深場や大石の下に入ってなかなか動きません。
春 - 山の雪がとけて渇水だった渓流も増水、魚は長い眠りから目覚めるように捕食活動をはじめますが、動きは緩慢。じっくりと深いポイントでねばしかありません。
夏 - 梅雨や夕立で水量は安定しますが、時には渇水で水温は上昇するので、魚は日陰や瀬にいて捕食活動をします。白泡の立つ激流で大型が釣れるのもこの時期です。
秋 - 産卵体制に入り増水すると上流や小沢へと上り続けます。